どうも、盆休み延長ボタンに指が届かいない、
5日目の真実、分公です。

今回は大人の「夏休みの自由工作」に取り組んだ記録を書いていこうと思う。

今回のテーマは
「40年前ぐらいのカメラレンズを修理しよう」
というものである。
できるだけカメラに詳しくない方にもわかりやすく書くつもりなので、いつもスマホで写真を撮るだけの方も読んでもらいたいなぁと。


まず、今回のボロレンズ復活に至るまでの背景をば。


今時のカメラのレンズの進化は凄まじい。
デジタルカメラの進化と共に進化してきたレンズは、高度に電子制御され、その機能は進化し、増える一方だ。いくつか挙げると

・絞り(ボケの量に関係する)がカメラ本体から制御できるようになった(暗すぎず、明るすぎない写真が自動で撮れるようになった)
・ピントの位置もカメラ本体から制御できるようになった(オートフォーカスのこと)
・レンズのコーティング技術が進化した(色が滲んだり、破綻しにくくなった。傷も付きにくくなった)
・手ブレを補正する機能をレンズで持つようになった。カメラの補正と合わせてより強力に。

・・・

などなど、細かく挙げるとキリがない。
進化した機能は上記したように
より綺麗に、より忠実に見た景色を捉えるための光学性能ももちろんだが、
ほとんどが「撮影者のアシスト機能」と言っても過言ではない。

しかし、進化してもなお、レンズの役割は一つである。

カメラへ光を集める

ただひとつ。




ハードオフやオークションで転がっている何千円のレンズだってまだまだ戦える。
分公はPENTAXという古レンズ界の言わば救世主とも呼べる一眼レフカメラで、今や見向きされにくくなってしまったレンズ達とまったり写真を撮っているというわけだ。

今日はこちら、
IMGP1499_edited.jpg
TAMRON 80-210mm 3.8-4 BBAR MC(03A)
というレンズを調整していこうと思う。

続きは以下よりどうぞ





前半のまとめ
「1本10万もするレンズ買えないお… あれ、ハードオフで買った4000円のレンズでも十分使えるくね?」
といったところである。 


先程も書いたが今回弄るのはこのレンズ

IMGP1499_edited.jpg
TAMRON 80-210mm 3.8-4 BBAR MC(03A)

発売は1979年(執筆日より37年前!!)
キヤノンニコン…とは違い、レンズだけを作っているTAMRON社製の、正真正銘ボロレンズだ。
今となってはTAMRONやSIGMAといったレンズメーカー製のレンズ達が活躍する昨今だが、
ある時代では組み立て精度も、レンズの質自体もカメラメーカーが出す純正レンズたちには及ばず、特に「ズーム出来るレンズ」は安かろう悪かろうという印象を持つ人が多い。
しかしこの時代のTAMRONは中々良いレンズを多く出していて、コレもその一つだと思う。

中望遠から望遠までカバーしてはいるが、3倍ズームにも満たないズーム域は不便。という反面、レンズ設計に無理がなく写りの方は期待ができる。開放f値も4で通している所が嬉しい。
(明るく撮れる。ボケが大きく作れる。)
またテレマクロと銘打ってあり、最短で90cmまで寄って撮影できるのが地味に嬉しい。
あと、このレンズは当時買えた有名カメラメーカーなら、どのカメラでも使うことが出来た。

通常、カメラメーカーによってレンズをハメる部分の形状が違い、レンズは使い回すことが出来ない。(現代は更に電子制御のため互換性は徹底的に排除されている)

しかしこのレンズが採用するアダプトールというシステムは、レンズはそのままで、カメラとの接合部分だけ取り替えればキヤノンでもニコンでもミノルタでもペンタックスでも写真が撮れたのだ。地味に面白いレンズなのだ。

ちなみに分公は4000円で入手した。(アダプター部分は別で購入)



さて、そんな愛すべきこのレンズだが、
実用には少し難ありのものだった。

「無限遠が出ていない」
(無限遠…レンズはピントを調節する機能があるが、ある一定距離以上はピントを合わせる必要がなくなる。無限遠とはそのピント合わせが必要ないほどの遠さを言い、分公のレンズはその無限遠にピントが合わなくなっていた)

「レンズ内のチリが多い」
(別にチリが混入していても撮影された写真には影響が出ないことが多い。精神衛生上綺麗なレンズを使いたいので掃除することにする。作業内容は割愛。)

という問題。
買ってから全く気づかなかったのだが、先日遠くの風景を撮影したいと思った際に発覚。
ピントが結構合わないので今回調整していこうと思う。



IMGP1513_edited.jpg
まずはレンズの筒にある「・」があると思うのだが(面倒なので印は入れていない)
これは芋ネジと言って、小さくて、ドリル状になってるネジが入っている。
1.0m/mのマイナスドライバーで緩める。

このネジで一番正面に見えるレンズが固定されている。
今回はこのレンズの位置がずれているために、ピントが狂ってしまったのだろう。



次にカニ目レンチでレンズをグリグリする。

IMGP1515_edited.jpg 

レンズを固定する金具の端に小さなくぼみがあって、その凹みにカニ目レンチの尖った部分をあてがう。
そのままグリっと回すことで、ねじ切りされている鏡筒部分からレンズが出たり入ったりするわけである。(画像じゃ心底分かりにくい)

分公はレンズの汚れが気になっていたので、一旦レンチで回しきってレンズを取り出し、アルコールで拭いてから元の位置に戻した。(レンチを回転させた数で記憶するというアナログな方法だが…)


そしてここから調節に入る。方法はいたって簡単。
綺麗に遠くのビルが取れるまでひたすら微調整する!

IMGP1502_edited.jpg
こちらが分公家のベランダから撮れる一番遠くのビル。

窓枠や、屋上のクレーンがぼやけている。


ここでカニ目レンチを時計回りに45度ずつ回して、またピント確認。
更にぼやけるようであれば逆方向に45度ずつ…と微調整を繰り返す。



IMGP1510_edited.jpg

大体コレが一番ピントが来ているかな…というところまで来た。

芋ネジを締め直し、化粧リングを締める。

もっと奥の方に眠っているレンズの位置が狂っていたらこんなに簡単に調整できなかっただろう。
ほっと一安心である。



IMGP1516_edited.jpg

レンズの中もさっぱりしたので、雨の合間にテストしに自転車を走らせる。









IMGP8868_edited.jpg

撮影は、PENTAX悲願のフルサイズ一眼レフ、K-1である。
今回みたいな古いレンズが本当に似合う。
フォルムが丸っちいキヤノンやニコンとは違ってイイ。
このK-1について書き出すと夜が明けるのでまたの機会に…。


IMGP8869_edited.jpg








IMGP1532_edited.jpg

こんな感じに撮れる。
雨が降ったり止んだりな天気だったのでこの後すぐに引き返してしまったが、無限遠のチェックはバッチリ。
この写真はズームを最も引いた80mmでの撮影。




IMGP1533_edited.jpg

ズーム端の210mmで。
この画像を更に拡大してみると下のように。

IMGP1533_edited-2.jpg


37年前のレンズでこれだけ精密に写るのに、どこか不十分なのか。いや十分である。




とは言え、ピントは自分で合わせないといけないし、絞りも自分で決定しないといけない。
街灯などの光源は滲んで映るし、逆光の条件にはひたすらに弱い。
このレンズで動きまわる鳥なんて撮ろうものならかなり苦労してしまうのだが、それも練習を重ねれば克服できる…のだろか。

だが、一癖も二癖もあるボロレンズ達で撮った写真には思い出も残るし、味もある。
シャッターボタンを押すだけで綺麗に撮れるこんな世の中で、必死になってみるのもタマには良いのではないだろうか。







最後に。
タイトルに自由工作と銘打ってしまったが既成品を調整するだけの作業なので、新学期に先生に持って行っても
「どこが工作やねん」
と突っ返されてしまいそうだが、読者のみなさんには目を瞑ってもらいたいのである。
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